現代人を弱らせる「デバフ」の正体|不安が能力を下げる理由

健康 メンタルヘルス

「デバフ」という言葉をご存じだろうか。

もともとはゲーム用語で、キャラクターの能力を一時的に下げる“弱体化効果”を指す言葉だ。
攻撃力が落ちる、スピードが鈍る、回復力が下がる――そんな状態のことをいう。

ゲームの世界では、デバフは基本的に一時的なものだ。
時間が経てば解除されるし、回復魔法やアイテムで元に戻すこともできる。

では、私たち現代人にかかるデバフとは何だろうか。

それは、不安、怒り、恐怖、悲しみといった感情の浮き沈みによって、 本来の能力が著しく下がってしまう状態のことだ。

集中できない。
やる気が出ない。
判断力が鈍る。
行動する気力が湧かない。

こうした状態は、まさに現実世界における「デバフ」と言えるだろう。

しかも厄介なのは、現実のデバフはゲームのように簡単には解除されないことだ。

不安が強くなると行動できなくなる。
行動しないから結果が出ない。
結果が出ないから自己否定が強くなる。

そして、その自己否定がさらに不安を生む。

つまり現代のデバフは、
一度かかるとループしやすい構造を持っている。

では、その感情を大きく揺さぶっている原因は何だろうか。

実はそれは、単なる個人の弱さだけの問題ではない。
現代社会には、人の心を揺さぶり続ける仕組みがいくつも存在している。

大きく分けると、主に次の三つだ。

・不安デバフを生む情報環境

・自己肯定感を削る比較デバフ

・能力を奪う悪習慣デバフ

現代人は、こうした環境の中で知らないうちに“デバフ”を受け続けている。

そしてその結果、本来持っている能力を発揮できないまま 「自分はダメなんじゃないか」と思い込んでしまう。

しかし問題は、能力そのものではない。

能力を下げている“環境”の方にあるのかもしれない。

不安を増幅させる情報環境「不安デバフ」

まず最初に考えたいのは不安デバフ「不安を増幅させる情報環境」だ。

本来、不安という感情そのものは悪いものではない。
人間が危険を察知し、生き延びるために備わった大切な機能だからだ。

しかし問題は、現代社会ではその不安が 必要以上に刺激され続けていることにある。

心理学では「ネガティビティ・バイアス」という心理がある。
人間の脳はポジティブ情報よりネガティブ情報を優先して処理する性質があるとされている。

例えば私たちの周りには、

  • お金の不安
  • 孤独の不安
  • 健康の不安
  • 政治への不安
  • 将来の不安

といった不安デバフになる話題が、常にあふれている。

YouTubeを開けば、老後資金や将来不安をテーマにしたマネー系チャンネル。
政治の対立をあおる切り抜き動画。

といった不安デバフになる話題が、常にあふれている。

こうした情報を、私たちは 毎日、無意識のうちに大量に浴び続けている。

すると、本来なら感じなくてもよかった不安まで 頭の中でどんどん膨らんでいく。

「自分は遅れているのではないか」
「将来大丈夫なのだろうか」

こうして心は少しずつ消耗し、 集中力や行動力が削られていく。

これこそが、 情報環境によって生まれる「不安デバフ」なのだ。

まとめ

現代社会には、人の能力を下げてしまう さまざまな「デバフ」が存在している。

その一つが、今回紹介した 「不安デバフ」だ。

情報社会では、私たちは知らないうちに 大量のネガティブ情報を浴び続けている。

しかし問題は、能力が足りないことではない。

能力を下げている環境の方かもしれない。

そして現代人にかかるデバフは、不安だけではない。

もう一つ大きなものがある。

それが 「比較デバフ」だ。

SNSや情報社会の中で、人は他人の人生と自分の人生を 無意識に比べてしまう。

次回はこの 「比較デバフ」について もう少し深く考えてみたいと思う。

関連記事

スマホ依存は集中力を大きく下げる原因でもある。
詳しくはこちらの記事でも解説している。

→ スマホ断ちで集中力が戻る

Outbound links

コメント

タイトルとURLをコピーしました